ニキビ跡は、炎症・化膿したニキビが周りの皮膚組織にダメージを与えた結果として残された傷のようなものです。消すことは自力でも不可能ではありませんが、皮膚科で対処した方が即効性のある目立たない修復が行えます。
ただし、ニキビには種類があります。それに合わせられるように、皮膚科での対処法・治療法にもいくつかの種類が存在します。状態に合った方法を選ぶことが即効性のある目立たない修復に繋がるため、事前に医師のもとで診断と相談をよく行ってください。
皮膚科で行えるニキビ跡を消す方法には、レーザー治療・ピーリング・再生治療・注射などがあります。ニキビ跡の治療でよく聞くのはレーザー治療ですが、レーザー治療にはレーザートーニングとクロモライトなどの種類があります。
レーザートーニングはメドライトC6と呼ばれる医療用レーザー機器を使用して、メラニン色素を徐々に破壊します。問題のない皮膚組織を破壊せず、ニキビ跡の原因になるメラニンを消し去る方法です。クロモライトは光線治療とも呼ばれ、光エネルギーを患部に集中照射して皮膚組織を活性化させます。それにより肌の修復が促進し、跡や凹みなどの改善を促します。
ピーリングには、TCAとケミカルピーリングがあります。TCAピーリングではコラーゲン生成を促進するトリクロロ酢酸を使用し、肌の凹み改善に効果を現します。ケミカルピーリングは酸を使って古い角質を剥がし、新陳代謝を改善して修復を促します。
再生治療は、PRP治療とも呼ばれます。血小板に含まれる成長因子を利用して、皮膚細胞の活性化を図ります。そうすることで修復機能が高まり、ニキビ跡などの皮膚問題が修復されます。
注射の方法では、水光注射があります。ヒアルロン酸を主成分とし、そこにビタミン・ミネラル・アミノ酸・抗酸化物質をプラスした薬剤を表皮のすぐ下あたりに注射します。比較的に即効性はありますが、ヒアルロン酸は減少するものです。持続のためには、今後も複数回行うことになります。
また、いずれの方法でも皮膚科で治療には期間がかかります。複数回行う必要がありますし、効果の出方も人により異なる可能性が考えられます。自力で治すよりも明らかに効果は見えますが、お金も時間もそれなりにかかることは否めません。
皮膚科で治療をしたいのであれば、早期治療がすすめられます。ニキビやニキビ跡が生じてからできるだけ早く治療した方が効果は出やすくなる、ということです。いくら医療的な方法でも仕方によって結果は異なるものになりますので、早期治療や医師の診断と相談は大事なものと考えてください。
あまりお金をかけられないのであれば、ビタミンCなどの成分を配合した美白化粧品があります。医療的な方法よりも時間がかかることを承知の上で、試してみると良いでしょう。ただし、皮膚科での治療と同じく仕方は重要です。同じ美白化粧品でも、肌に合う合わないはあります。
また、医学的方法でも自力でも表面的な対策だけでは持続的な改善にはならないことを忘れないでください。皮膚は体内状態のバロメーターにもなりますので、ニキビができやすい・治りが悪い・跡が残りやすいことには何かしらの要因があると考えられます。
多くは生活習慣の中にその原因が見られますが、時に過ごしている環境(空気)が体内や皮膚に悪影響を与えている場合もあります。自力で対処したいと考えている方ほど、生活の中にあるあらゆる面に目を向けた上での対策が必要です。ストレスは肌荒れに繋がるという話もありますが、そのせいばかりにしては更にストレスですので、生活改善と考え方の改革にも目を向けてみましょう。